■ベラスケスの’たくらみ’2○




私の謎解き(今日の結論=明日は変わっているかもしれない)



絵の中に画家自身を描いた謎・・・何を描きたかったのか?

 ベラスケスは、見た物をありのままに描くことを追求したあまり・・・。虚像から実像へ、そして真実の絵画から・・・ついには、真理の絵画に行き着こうとしたのだ・・・。そして、ついには、その終着点としては、絵画そのものの限界を超えようとしたのかもしれない。

「これはもう、絵画では無いのだよ。絵画であるはずがないではないか。なぜなら画家は絵の中ではないか。この絵は現実を超えた世界、虚像と実像を超えた世界であり、人の心の内面までも表現した、真理の世界、画面の内外にかかわらず、空間や時空を越えて、見る者と見られる者、全てが真理の世界なのだよ・・・。」

と、ベラスケスは、言いたいのかもしれない。これが、画家自身を絵のなかに封じ込めた最大の理由であり、フェリッペ4世も、全て承知で、この構図はむしろ国王 自から望んだ2人の合作だったはずなのだ。そして、

ベラスケスが最後に、この絵に込めたダイイングメッセージは「これはもう、絵画では無いのだよ。絵画を超越した世界なのだよ・・・。」であり、誇り高き宮廷画家としての集大成、晩年を迎えようとしたベラスケス、画業の集大成として、渾身の大作、『溢れ出る情熱の叫び』だったのではないだろうか。・・・
今、ベラスケスがニコっと笑ったよね! 君にも見えたよね!


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