☆迷宮の桔梗(ききょう)コード★




 土岐源氏の家紋は、桔梗紋である。 源平合戦の頃より、平家は赤旗、源氏は白旗として有名(いわゆる紅白戦の起源)であるが、 土岐源氏は、戦の時に桔梗の花を兜にさして勝利したことから、以来、桔梗の花を家紋にし、軍旗としている。

 桔梗(ききょう)は、秋の七草の一つであるが、6月から9月の下旬頃迄、 水色というか 紫というか清楚な美しい花を咲かせる。又、花の咲き方が面白い。 つぼみの頃は、風船みたいに丸く膨らんでいる。 そして、小さい風船が、だんだん大きくなり色も徐々に濃くなると、 前から五つの縦の線に沿いながら、ある朝突然パンと割れて、横むきの、ちょっと"つん"とした五弁の星型の花が咲く。
 子供の頃、桔梗のつぼみを親指と人差し指でつまんでつぶし、パンと音をたてて、割れるのを面白がったことがある。 実は、最近もやってみたが面白い! 但し、パンといい音がすると、気持ちよいが、………… やりすぎると、「ちょっと罪なことをしたかな…………」と、後悔するのでほどほどにした方が良い………。



@桔梗(ききょう)は、五弁の星型の花で、その形は、漢字のに通じていて不思議な魅力がある。
 という字は、人が手足を伸ばした象形文字であるが、 は横にしても、である。(但し、上下逆はダメ! それには、特別の意味があるので、いずれ又、気が向いたら解説します。)
 つまり、”大きい”だけでなく、絶対不滅という意味もある。

Aの字の上に を加えると "天"になる。(天下の
  の字に を2つ加えると "光"になる。(光秀の
  の字から を引くと "火"になる。
  が重なれば、燃えさかる "炎"となる。
  の字に を加えると、"炎" を燃やす"木"となると同時に、
  "炎" を消す"水"ともなる………か??
  う〜ん、ちょっと深〜い!!

B桔梗は、木偏に、"更に吉"(さらによし)と書くので、 縁起が良いとされた。

C桔梗ききょうには、その音から、"吉と凶"or"吉と狂"の意味がある。
つまり、光と影、明と暗、朝日と夕日、太陽と月、金と銀、 信長と光秀………などの相反する二つの意味がある。

D桔梗には、その音から、"帰京"(ききょう)という意味がある。 "京の都に帰る…"
 つまり、"土岐源氏の武士は、いざ、という時には京の都に立ち戻って戦い、名を上げる"と いう意味がある。
 いざという時とは、どういう時か………???
………国家存亡の危機か!?………たぶん、ああいう時だよね………!。
当HPの、本能寺の変の黒幕は誰 のコーナーを、ぜひ、ご覧いただきたい。

E桔梗の花言葉は、誠実、変わらぬ愛、清楚な美しさ、気品である。
特に、日本の花言葉は万葉集・和歌・日本書紀等を参考に作られたということなので……う〜ん、なんとなく分かるよね………

F平安時代、桔梗は、その漢字の音から、”きちこう”とも呼ばれた。
古今集に紀友則(きのとものり)の次のような和歌がある。
     秋ちこう野はなりにけり
           白露のおける草葉も色かはりゆく


「秋も近づいた、晩夏の野には、 白露に濡れる草の葉の色もしだいに衰えていくのである」というのは、もちろん表面上の意味である。
 その裏の意味は、「永遠の愛を誓った恋人の心変わりか………ついには、 自分のもとを去っていくことを嘆いた変節と別離………失恋の歌」を隠しこんだ歌なのである。

 ところがもう一つこの歌には”あるトリック”が隠されている。実は、和歌の冒頭”あ”の次に、 ”きちこうのはな”を隠して詠み込んでいるのである。
作者の本意は、  きちこうの花、ありにけり  ………なのだ。

     きちこうの花ありにけり
           白露のおける草葉も色かはりゆく


つまり、この歌のもう一つの意味は、………「永く咲き続けた、美しい桔梗の花も、ついには色あせて、しおれて枯れていくことが名残り惜しい」ということらしい。
 さらに、さらに、その深層を追求していくと、………なんと真逆の意味となるのである。
 つまり真の意味は、「たとえ他の草葉が色あせようとも、”きちこうの花”だけは、ありにけり!」なのだ。………雨が降ろうが風が吹こうが、なにがあろうとも”きちこうの花”だけは、決して永遠に色あせることはないのである。………この世に絶対的な”変節”=”裏切り”などはないのである。一方から見れば裏切りでも、他の一方から見れば”永遠の愛”=”忠節”ということなのであろうか………!?

 私は、「きちこうの花、ありにけり………色かわりゆく」に、数百年先の 明智光秀の波乱の生涯と、その運命を予感するような妙な リアリティーを 感じるのだが、………。
 偶然の一致ですかね………それとも、…………光秀はこの歌を熟知していた………!?


G面白いのは、陰陽師で有名な安部清明(あべのせいめい)も "桔梗紋=五芒星==セーマン"である。 又、桔梗は、陰陽、五行説の思想と深い関係があるようである。
陰陽、五行説と は、簡単に言うと、森羅万象自然の摂理のこと (宇宙に存在するすべてのものが自然の理(ことわり)によって成り立っているみたいな意味)である。

H今までのところで、桔梗が、”大”と”五”に通じているのは、お分かり頂いたでしょうか。
 京都で、”大”と”五”で連想されるのは、……… ”大文字焼き”=”五山の送り火”である。 もちろん、大文字焼きの起源は、足利義政とも言われているので、 明智光秀以前の話であり関係はないのだが、光秀がこの大文字焼きを見たのは・・・間違いない。
 燃えさかる大文字の炎に、 桔梗を重ねあわせ、陰陽五行の自身の宿命とに、想いをはせたのであろう………とは、思いませんか。

I桔梗の花を見ながら、「明智光秀は、 なぜ織田信長に謀反を起こしたのだろう。」と、考えると、 なんとなく、光秀の気持ちが分かるような気がしませんか。古典や和歌にも通じた教養人の光秀は、毎日、 この水色桔梗の軍旗を見つめていたのです。いつのころからか、しだいに、 ”何かの決意”を秘していったのかもしれません。

 又、桔梗のような、美しい花には、男を酔わし、惑わし、狂わす 秘密の毒があるのかもしれません…………。
たぶん、光秀は、この桔梗の花に恋をして、桔梗の"とりこ"になってしまったのかも…………。
そして、桔梗が耳元で、甘くささやくのです。

「殿、軍勢を……桔梗の都へ……ききょうの都へ……京の都へ……」
と………。
なんちゃって…………


J最後に、一言、「これらの桔梗の秘密は、 光秀は知っていたが、信長は知らなかった。」………間違いない!!!
 "もし、この秘密を信長が知っていたら"本能寺の変は、絶対に起こらなかったですよね………。
 そして、信長は、決して、光秀に裏切られたのではなくて ”桔梗”に、 ”あざむかれた”のですよね………。
 最後は、あなたも、きっと、そう思いますよね!!!


 そういえば、信長の奥方は、”帰蝶” (きちょう)ですよね。(斉藤道三の娘、輿入れ後、濃姫と呼ばれる。その後の消息が不明であり、謎の人物)
そして、明智光秀も美濃出身となれば…………、
………美濃(みの)と濃姫(のうひめ)と本能寺(ほんのうじ)と、3つのNOが重なるということか………??
 まさか、”桔梗”は、”帰蝶”??そんな、………ばかな………!!!


………以上、桔梗の秘密………けっこう面白いでしょ!!




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